オンラインでのカスタマーサービスの提供

お客様がビジネスとやり取りする際に快適な体験を提供することで、将来再び利用してくれる可能性を高めることができます。お客様との関わり方は、この体験の大部分を占めます。お客様が良い体験をすると、再度購入してくれる可能性や、他の人にビジネスについて伝えてくれる可能性が高まります。

主な概念と用語

主要なカスタマーサービスの概念と定義
概念定義
顧客生涯価値 (CLV)お客様がビジネスを利用する期間中に、そのお客様から生み出されると予測される収益のことです。CLVが高くなるほど、パーソナライズされたサービスやリピート購入との相関関係が強くなります。
オムニチャネルサポートライブチャット、メール、SNSなどの複数のプラットフォームで、シームレスなサポートを提供することです。
サービスレベル契約 (SLA)「24 時間以内に問い合わせの 80% を解決する」など、応答時間に関するコミットメントのことです。
プロアクティブなサポート注文の遅延アラートなど、問題が発生する前に対応することで、ニーズを予測することです。
AI主導のオートメーションチャットボットやAIツールを使用して定型的な問い合わせに対応し、エージェントが複雑な問題に集中できるようにすることです。
ハイパーパーソナライゼーション購入履歴や閲覧行動などのお客様データを使用して、やり取りをパーソナライズすることです。
プロアクティブなエンゲージメント商品の再入荷、配達状況の更新、カゴ落ちについてお客様に通知することです。
CSAT (顧客満足度スコア)アンケートやフィードバックを通じて顧客満足度を測定し、サービスのギャップを特定するために使用される指標です。

カスタマーサービス戦略の選択

お客様を満足させる要因を把握することは、ストアを運営するうえで重要な部分です。考慮すべき要因は数多くありますが、最も重要な要因の1つは、ストアが適合するマーケットニッチです。たとえば、比較的安価で一般的な商品を販売する場合のお客様のサービスに対する期待は、高価なカスタムアイテムを購入する場合とは異なります。Shopify ブログのプロダクトマーケットフィットに関する記事で、さらに詳しく知ることができます。

どの戦略に重点を置くかを決めるには、お客様がどのような人で、どのような種類のサービスを期待しているかについて、できるだけ多くを学ぶことが役立ちます。お客様の特定のニーズを理解するには時間がかかる場合がありますが、一般的なカスタマーサービス戦略を使用して、オンラインでお客様との関係を構築することは可能です。試せるカスタマーサービス戦略の例をいくつか以下に示します。

お客様へのストアポリシーの提供

発送、返品、その他のストアポリシーに関する期待値を設定することで、お客様が商品の購入を決定するのに役立ちます。ポリシーが公開されていると、お客様は安心して買い物をすることができます。

[設定] > [ポリシー] からストアポリシーを追加し、オンラインストアのメニューからストアポリシーへのリンクを追加できます。ストアポリシーは、Shopify Checkout のリンクにも表示されます。メールニュースレターには GDPR に準拠したフォームを使用し、ポリシー文書でデータの使用について明確に開示するようにしてください。

お客様に複数の問い合わせ方法を提供する

優れたカスタマーサービスを提供するためには、複数のコミュニケーションチャネルを提供することが不可欠です。チャット、メール、SNSなど、お客様が希望する方法で連絡が取れると、ビジネスへのエンゲージメントが高まり、購入までの過程全体でサポートされていると感じやすくなります。

Shopify Inbox は、お客様からのメッセージを管理するために使用できる無料のアプリです。オンラインストアの訪問者は、オンラインストアチャットを使用してメッセージを送信できます。Shopify Inbox を使用すると、モバイルデバイスから、またはデスクトップのウェブブラウザからメッセージを読んだり、返信したりできます。スタッフは、複数のお客様との会話を管理しやすくするために、会話を自分に割り当てたり、Shopify Inboxで会話を割り当てられたりすることができます。

オンラインストアにページを追加する

お客様から同様の質問を頻繁に受ける場合や、ビジネスに関する詳細情報をお客様に提供したい場合は、オンラインストアにページを追加するとよいでしょう。ページを追加してお客様に知ってもらいたい情報を何でも共有できますが、一般的な例をいくつか紹介します。

  • よくある質問:同様の質問を頻繁に受ける場合は、それに回答するページを追加することで、マーチャントとお客様の両方の時間を節約できます。たとえば、お客様は商品に使用されている生地が倫理基準を満たしているかどうかを知りたい場合があります。
  • 会社概要:「会社概要」ページを追加すると、商品やビジネスの特長をアピールする機会となり、お客様が商品により親近感を持つきっかけになります。たとえば、フェアトレードコーヒーを販売するストアでは、コーヒー豆の産地についてお客様に伝えるページを追加することがあります。
  • 商品に関する情報:商品に関する追加情報は、お客様に安心して購入してもらうきっかけになります。たとえば、服のサイズ情報を記載したページを追加したり、テーマによっては商品ページにサイズ表を追加したりできます。

お客様へのメールニュースレターの送信

メールニュースレターを送信することは、ビジネスの最新情報をお客様に知らせる良い方法です。多くの国では、お客様がストアで何かを購入した後でも、メールを送信するにはお客様の許可が必要です。チェックアウト時にメールの受信を承諾するオプションを表示することで、お客様がストアからのメールにサインアップできるように設定できます。一般データ保護規則 (GDPR)と、それがお客様のデータにどのように適用されるかについて、詳しくはこちらをご覧ください。

メールニュースレターのコンテンツは、お客様にとって関連性の高いものにすることが重要です。メールの内容に一貫して価値がある場合、お客様がメールを開封する可能性は高くなります。お客様がメールを好まない場合、購読を解除する可能性があります。また、メールニュースレターの購読者に、商品の早期アクセス、ディスカウントコード、その他のプロモーションといった特典を提供することもできます。Shopify ブログで、メールマーケティングについて詳しく知ることができます。

特定の顧客セグメントを対象にメールメッセージを送信できます。顧客セグメントについて詳しくはこちら。

アプリを使用してメールニュースレターを作成、送信したり、送信内容に対するお客様のエンゲージメントを追跡したりすることができます。メールマーケティングアプリを見つけるには、Shopify App Store にアクセスしてください。

ストアに対する顧客エンゲージメントの促進

商品レビュー、ブログへのコメント、SNS投稿などを利用して、お客様が商品やビジネスについて投稿するように促すことができます。商品に満足したお客様は、多くの場合、そのことを公に発信したいと思うものです。特にストアがSNSで存在感を示している場合、お客様がオンラインストアを通じて互いにつながり、コミュニティを築くこともあります。ただし、否定的なレビューや投稿にも備え、どのように対応するかをあらかじめ決めておく必要があります。

商品レビューの収集Shopifyブログでのコメントの許可SNSへの投稿について、詳しくはこちらをご覧ください。また、Shopifyの組み込みページやアプリを使用して、よくある質問 (FAQ) セクションを作成することもできます。ヘルプコンテンツのSEO最適化については、SEOの概要ガイドを参照してください。

顧客特典の設定

ストアで頻繁に注文するお客様や、一定額以上を利用するお客様に、特典を提供することができます。たとえば、お客様のためにギフトカードを作成したり、ディスカウントコードを送信したりできます。また、アプリを使用して顧客特典やロイヤリティプログラムを設定することもできます。

顧客セグメントを作成することで、特典の基準を満たすお客様を見つけられます。たとえば、一定額以上を利用したお客様や、多数の注文を行ったお客様の顧客セグメントを作成できます。あるいは、予測される購入額の階層を使用して、ストアで高額、中額、または少額を利用する可能性が高いお客様をターゲットにすることもできます。お客様プロフィールを活用して注文履歴や好みを確認すれば、パーソナライズされたおすすめや特典の提供が可能になります。「VIP」や「初回購入者」などの顧客タグを使用してオーディエンスをさらにセグメント化し、ターゲットを絞ったリワードプログラムに活用しましょう。

顧客セグメント予測される購入額の階層について、詳しくはこちらをご覧ください。Shopify Flowを使用すると、購入後のフォローアップやロイヤリティ特典を自動でトリガーできます。

お客様のストアに関する問題解決のサポート

最善を尽くしても、お客様が商品やサービスに不満を抱くことがあります。注文が期日どおりに届かない、配送中に商品が破損した、商品に満足できないといった場合、お客様の問題解決をサポートする機会となります。迅速かつ共感を持って対応できれば、ストアでの否定的な体験を肯定的なものに変え、お客様に再びストアで買い物をしてもらうよう促すことができます。

お客様に問題について謝罪し、共感を示すことで、多くの場合、状況を収拾することができます。配送中に商品が破損した場合など、管理外の理由で問題が発生した場合でも、その状況に対して同情の意を示すことができます。

お客様から問題について連絡があった場合、解決策を見つけるために試みることができるいくつかの方法があります。

  • ストアのポリシーの条件を満たす返金リクエストなど、問題に簡単な解決策がある場合は、その解決策を迅速に提供できます。
  • お客様の問題がより複雑な場合は、問題の影響についてお客様と話し合い、どのようにすれば問題解決のサポートができるかについてお客様の意見を聞くことができます。場合によっては、お客様がリクエストした解決策を提供することもできます。
  • お客様の問題に明確な解決策がない場合や、直接解決するためにできることが何もない場合でも、状況について謝罪することはできます。購入体験を気にかけていることを示す方法として、ギフトカード、ディスカウントコード、無料配送などをお客様に提供できる場合があります。
  • 他のお客様に同じ問題が起こるのを防ぐ方法として、問題についてより直接的に話すことを歓迎するお客様もいます。たとえば、配送業者が問題を引き起こしたことをお客様が知らせてくれた場合、将来同様の問題を回避できるよう、ストアの配送設定の変更を検討することができます。

お客様の体験に問題があったと聞くと、がっかりするかもしれませんが、その解決を試みる価値はあります。適切な解決策がお客様の信頼を得ることにつながる場合もあれば、その解決策が将来のお客様の問題を防ぐことにつながる場合もあります。問題を抱えるお客様をサポートすることは、チャージバックを防ぐための一つの方法でもあります。

カスタマーサービスのシナリオ別解決策の例

オンラインストアを運営していると、さまざまなカスタマーサービスの課題に直面し、それらには思慮深い解決策が求められます。遭遇する可能性のある以下の一般的なシナリオと、Shopifyの組み込み機能や推奨されるプラクティスを使用した実践的な対処方法を確認してください。

大量のサポート問い合わせの管理

ストアへのお客様からの問い合わせが急増した場合、Shopify Inboxを使用して、注文状況や配送状況の更新など、よくある質問に対する自動応答を設定できます。Shopify Inboxを使用すると、パーソナライズされたサービスを維持しながら、即時回答を提供するための自動返信を設定できます。また、Shopify Flowを使用して、定型的なお客様とのコミュニケーションを処理する自動化されたワークフローを作成することもできます。

返品処理の効率化

Shopify App Storeを通じて返品管理システムを導入することで、返品を手間のかからないものにしましょう。これらのアプリは、返品用配送ラベルの生成を自動化し、返金を効率的に処理することができます。ストア設定で返品ポリシーを設定し、お客様にプロセスを明確に伝えます。

否定的なフィードバックへの対応

お客様が否定的なレビューを残した場合は、迅速かつプロフェッショナルに対応しましょう。商品レビューアプリによっては、否定的なレビューに関する通知を設定して、対応時間を短縮できる場合があります。懸念事項を認識し、代替品やストアクレジットなどの具体的な解決策を提供し、解決を確認するためにフォローアップすることで、顧客満足度へのコミットメントを示しましょう。やり取りを追跡し、一貫したフォローアップを確実に行うには、顧客メモを使用します。

カスタマーサービスの状況は、新しいテクノロジーによって急速に進化しています。組み込みのツールや連携機能を使用して、競争力を維持することができます。お客様は、迅速な対応、パーソナライズされたサービス、複数のチャネルにわたるシームレスなコミュニケーションを期待しています。これらの期待に応えるため、以下のAIを搭載したオートメーション、データに基づいたインサイト、統合されたコミュニケーションツールを活用できます。